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未経験でも挑戦可能!女性のエンジニア転職成功へのステップ

IT業界では女性エンジニアの数が年々増加し、未経験からのキャリアチェンジも珍しくなくなっています。柔軟な働き方や高収入、スキル重視の評価など、女性にとって魅力的な要素が多いエンジニア職。

この記事では、IT業界の現状から具体的なキャリアパス、必要なスキル、転職成功のポイントまで、女性が未経験からエンジニアを目指すための情報をまるっと解説します。

この記事を読んでわかること
  • 未経験から女性エンジニアになるために必要な具体的スキルと学習ステップ
  • 女性の強みを活かせるエンジニア職種と選び方
  • IT業界で女性がキャリアを築く際のメリットと乗り越えるべき課題

1.IT業界における女性エンジニアの現状と将来性

1.IT業界における女性エンジニアの現状と将来性

IT業界は、かつて男性中心のイメージが強かったものの、近年は女性エンジニアの数が着実に増加しています。

一般社団法人情報サービス産業協会のデータによれば、女性エンジニア比率は2016年の23,897人(全体の8.8%)から2023年には45,945人(全体の15.8%)へと大幅に上昇しました。

この変化の背景には、クラウドサービスやプログラミング言語の発展によるプログラミングの敷居の低下、UI/UXデザインなど女性の強みを活かせる職種の多様化、リモートワークの普及による働き方の柔軟化などがあります。

また、経済産業省の予測では2030年には約79万人のIT人材不足が予測される中、企業側も女性エンジニアの採用・育成に積極的になっています。

多様性が創造性を高めるという認識の広がりも、女性エンジニアの活躍を後押ししています。

こうした環境の変化により、女性にとってのエンジニアキャリアは今後ますます魅力的な選択肢となるでしょう。

参考:一般社団法人情報サービス産業協会|統計データ経済産業省|IT分野について

2.未経験から女性エンジニアになるために必要なスキル

2.未経験から女性エンジニアになるために必要なスキル

未経験からエンジニアを目指す場合、「どんなスキルが必要なのか」「何から学べばいいのか」と悩む方も多いでしょう。

特に女性の場合、「理系の知識がないと厳しいのでは?」と不安に感じることもあるかもしれません。

ここでは、未経験から女性エンジニアになるために必要な5つの基本スキルを詳しく解説します。

これらのスキルは一朝一夕で身につくものではありませんが、方向性を理解し計画的に学ぶことで、エンジニアへの道が開けるでしょう。

ITの基礎知識

エンジニアとして働くためには、まずITに関する基礎知識を身につけることが大切です。

特に重要なのは、ハードウェア・ソフトウェア・セキュリティの3つの領域についての基本的な理解です。

  • ハードウェア

コンピュータの主要な構成要素(CPU、メモリ、ストレージなど)の役割や特性について知っておくとよいでしょう。「CPUが処理を行い、メモリに一時的にデータを保存し、ストレージに永続的にデータを保存する」といった基本的な仕組みを理解しておくことが重要です。

  • ソフトウェア

WindowsやmacOSなどのオペレーティングシステム(OS)の基本操作や特徴、アプリケーションソフトウェアとの違いなどを把握しておきましょう。クラウドサービスやSaaS(Software as a Service)などの概念も、現代のIT環境では欠かせない知識です。

  • セキュリティ

パスワード管理やデータバックアップの重要性、ウイルス対策、情報漏洩防止など、基本的なセキュリティ対策の知識が求められます。特に企業のシステムを扱う場合、セキュリティリスクへの意識は非常に重要です。

これらの知識は、IT関連の入門書やオンライン学習サイト、YouTubeなどの動画コンテンツで学ぶことができます。

また、ITパスポート試験の学習教材も、体系的に基礎知識を身につけるのに役立ちます。

ITパスポート試験とは?

ITパスポート試験とは、IT社会で働くすべての人が備えておくべき基礎的なIT知識を証明する国家資格です。

情報技術、経営管理、法務など幅広い分野から出題され、IT初心者にも取り組みやすい入門レベルの試験として人気があります。

プログラミングの知識

エンジニアに必須のプログラミング知識は、目指す分野に合わせて効率的に習得すべきです。

初心者には、Webページの構造を作るHTMLとデザインを整えるCSSから始め、次にJavaScriptでインタラクティブな機能実装へと進むのがおすすめです。

バックエンド開発ではPHP、Python、Ruby、Javaなどが選択肢となり、特にPythonは文法がシンプルで、AI・機械学習分野でも活用される人気言語です。

アプリ開発では、iOS向けのSwift、Android向けのKotlinなどを学びます。

学習方法は、Progateなどのオンラインサイトやプログラミングスクール、書籍など様々ありますが、重要なのは実際にコードを書く実践経験です。

小さなプロジェクトに取り組みながら学ぶことで、効果的にスキルを身につけられます。

ロジカルな思考

エンジニアにとってのロジカルシンキングは不可欠です。プログラミングでは複雑な問題を小さなステップに分解し、順序立てて解決策を考える能力が求められます。

例えばユーザー登録システム構築では、入力フォーム表示からデータ検証、保存、完了メッセージ表示まで体系的に考える必要があります。

また、デバッグ作業では特定条件下でのエラー発生原因を論理的に推論する力が重要です。

この能力はパズルやプログラミング問題集などで日常的に鍛えることができます。フローチャート作成も効果的な訓練法です。

複数要素を同時考慮するマルチタスク能力を活かすことで、複雑なシステム全体を把握しながら論理的に思考するという強みを発揮できるでしょう。

学習を継続する力

IT業界は技術の進化が非常に速く常に新しい技術やツールフレームワークが登場します。そのため、エンジニアには「学び続ける力」が不可欠です。

一度スキルを身につけて満足するのではなく、常に最新の動向をキャッチアップし、必要に応じて新しい技術を学ぶ姿勢が求められます。

継続的に学習を続けるコツを紹介します。

  1. 小さな目標を設定する
    「1日30分の学習」「週に1つの新機能を実装する」など、達成可能な目標を設定しましょう。
  2. 学習コミュニティに参加する
    オンラインのコミュニティやイベントに参加することで、モチベーションを維持しやすくなります。特に女性エンジニアのコミュニティは、同じ立場の仲間と悩みを共有できる貴重な場です。
  3. 自分の興味に沿ったプロジェクトに取り組む
    純粋に興味を持てるテーマで小さなアプリやウェブサイトを作ることで、学習が楽しくなります。
  4. 定期的に振り返りを行う
    「今週学んだこと」「次に学びたいこと」を定期的に整理し、自分の成長を実感することでモチベーションを維持できます。

特に女性が家事や育児と両立しながらキャリアを築く場合、効率的な学習計画が重要です。

スキマ時間を活用したり、オンライン学習を活用したりすることで、自分のペースで着実にスキルを伸ばしていくことができます。

事務作業スキル

エンジニアの仕事は、コードを書くだけではありません。プロジェクトの進行に合わせて、様々な文書作成やプレゼンテーションが求められます。

  1. 要件定義書・設計書
    システムの要件や設計を明確に文書化する能力
  2. マニュアル・手順書
    開発したシステムの使い方や手順を分かりやすく説明する能力
  3. 議事録・報告書
    会議の内容や進捗状況を正確にまとめる能力
  4. プレゼンテーション資料
    企画や成果を効果的に伝えるための資料作成能力

これらの資料作成では、単に情報を羅列するだけでなく、相手に分かりやすく伝えるための工夫が必要です。

図表やダイアグラムを効果的に活用したり、専門用語を噛み砕いて説明したりするスキルが求められます。

女性の強みであるコミュニケーション能力や共感力は、エンジニアとして技術内容を非技術者にも分かりやすく伝える貴重なスキルです。チーム内の信頼構築や顧客対応において大きな価値を持ちます。

資料作成スキル向上には、Microsoft OfficeやGoogle Workspaceの基本操作に加え、FigmaCanvaなどのデザインツールの基礎知識も役立ちます。

3.女性向きエンジニア職種紹介と向いてる人の特徴

3.女性向きエンジニア職種紹介と向いてる人の特徴

「エンジニア」と一言で言っても、実際には様々な職種が存在します。それぞれ必要なスキルや適性が異なるため、自分に合った分野を見つけることが成功への第一歩です。

ここでは、特に女性が活躍しやすい4つのエンジニア職種について詳しく解説します。自分の強みや興味を活かせる分野を見つける参考にしてください。

Web系フロントエンドエンジニア(デザインスキルが活かせる)

フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションのユーザーが直接目にする部分(フロントエンド)の設計・開発を担当します。

HTMLやCSS、JavaScriptなどを駆使して、見た目が美しく、使いやすいウェブサイトを構築するのが主な仕事です。

論理的思考力だけでなく、デザインセンスや色彩感覚も求められるため、クリエイティブな面にも興味がある女性にとって非常に相性の良い分野です。

特に次のような点で強みを感じている女性におすすめです。

  • 視覚的センス
    色使いやレイアウトのバランス感覚など、美的センスを活かせます
  • ユーザー目線
    実際の利用者の立場に立った使いやすさの提案ができます
  • 細部へのこだわり
    細かい部分まで丁寧に作り込む姿勢が評価されます

フロントエンドエンジニアへの第一歩として、HTML/CSSの基本を学び、簡単なWebサイトを作ってみることをおすすめします。

その後、JavaScriptを学ぶことで、インタラクティブな要素も実装できるようになります。

UI/UXエンジニア(ユーザー視点が強みになる)

UI/UXエンジニアは、ユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)を専門とするエンジニアです。

ユーザーが製品やサービスを使う際の体験全体をデザインし、技術的に実装する役割を担います。

技術的なスキルだけでなく、ユーザーの心理や行動パターンを理解し、共感する能力が非常に重要です。女性は一般的に共感力や観察力に優れているとされており、この分野で大きな強みになります。

  • 共感力
    ユーザーの気持ちを理解し、ニーズに合ったデザインを提案できます
  • コミュニケーション能力
    デザイナーとエンジニアの橋渡し役として活躍できます
  • 洞察力
    ユーザーテストの結果から本質的な課題を見抜く力が活かせます

UI/UXエンジニアを目指すには、基本的なフロントエンド技術(HTML/CSS/JavaScript)に加えて、UIデザインの原則やユーザビリティテストの手法、プロトタイピングツールの使い方などを学ぶとよいでしょう。

Figma、Adobe XDなどのデザインツールの習得も重要です。

テストエンジニア(細部への気配りが評価される)

テストエンジニアは、開発されたソフトウェアやシステムが正しく動作するかどうかを検証する職です。

テスト計画の立案、テストケースの作成、テストの実施、バグの報告など、品質保証の重要な役割を担います。

細部への注意力や正確性、粘り強さなどが重要視されます。特に次のような点で強みを感じている女性におすすめです。

  • 細部への気配り
    小さな不具合や矛盾点を見逃さない注意力が評価されます
  • 多角的な視点
    様々な角度からシステムを検証する柔軟な思考力が活かせます
  • 忍耐力と粘り強さ
    同じ作業を丁寧に繰り返す忍耐力が重要です

テストエンジニアは、プログラミングの経験がなくても始められる職種の一つです。基本的なITリテラシーとロジカルシンキングがあれば、実務を通じてスキルを身につけていくことが可能です。

ただし、自動テストツールの活用など、より高度なテスト手法を習得するには、基本的なプログラミング知識も必要になります。

プロジェクトマネージャー(コミュニケーション能力が活きる)

プロジェクトマネージャー(PM)は、システム開発プロジェクト全体を統括し、成功に導く役割を担います。

プロジェクトの計画立案、タスク管理、進捗管理、リスク管理、チームメンバーのマネジメント、クライアントとの折衝など、多岐にわたる責任を負います。

この職種では、技術的な知識に加えて、人間関係を構築・維持する能力や、様々な課題を同時に処理するマルチタスク能力が求められます。特に次のような点で強みを感じている女性に適性があります。

  • コミュニケーション能力
    チーム内の調整やクライアントとの信頼関係構築に役立ちます
  • マルチタスク能力
    複数の課題を同時に管理する能力が評価されます
  • バランス感覚
    技術面と人間関係の両方に配慮したマネジメントができます

プロジェクトマネージャーを目指すには、まずはエンジニアとしての基本的な経験を積みつつ、チームリーダーやサブリーダーなどの役割を通じてマネジメントスキルを身につけていくのが一般的です。

また、PMPなどのプロジェクトマネジメント関連の資格取得も、キャリアアップに役立ちます。

PMPとは?

PMPはProject Management Professionalの略で、プロジェクト管理のグローバル資格です。PMIが認定する国際的に認められた資格で、プロジェクト計画、実行、監視、コントロールなどの知識と実践スキルを証明します。

Webデザイナーからエンジニア転職はおすすめ

すでにWebデザイナーのキャリアがある方は、エンジニアへの転職は比較的スムーズです。デザインの知識や経験は、先に出てきたフロントエンド開発において大きな強みとなります。

Webデザイナーからエンジニアへのキャリアチェンジには、次のような知識が必要です。

  1. HTML/CSSの深い理解
    デザイナーとして基本は知っていても、より高度な技術(レスポンシブデザイン、CSSアニメーション、フレックスボックス、グリッドレイアウトなど)を習得する
  2. JavaScriptの学習
    インタラクティブな要素の実装に不可欠なJavaScriptの基礎から応用まで学ぶ
  3. フレームワークの習得
    React、Vue.js、Angularなどのフロントエンドフレームワークを学ぶことで、より高度な開発ができるようになる
  4. バックエンド技術の基礎
    PHP、Ruby、Pythonなど、いずれかのバックエンド言語の基礎を学ぶことで、フルスタックエンジニアを目指すこともできる

デザイナーからエンジニアへの転身の大きなメリットは、両方の視点を持っていることで、デザインとエンジニアリングの橋渡し役となれる点です。

デザイナーの意図を正確に理解し、技術的に実現する能力は、チーム内で非常に価値のあるスキルセットです。

自分の興味や強みにあった分野を選べば、未経験からでも着実にキャリアを築けるでしょう。

4.女性が未経験からエンジニアを目指すメリット5選

4.女性が未経験からエンジニアを目指すメリット5選

エンジニアは従来、男性が多い職業というイメージがありましたが、近年では女性エンジニアも増加傾向にあります。

特に未経験からのキャリアチェンジとして、IT業界・エンジニア職を選ぶ女性が増えているのには、いくつかの明確な理由があります。

ここでは、女性が未経験からエンジニアを目指すべき5つの理由とメリットを詳しく解説します。

ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能

エンジニア職の大きな魅力は働き方の柔軟性で、ライフステージの変化に合わせて調整可能です。

パソコンとインターネット環境があれば場所を選ばず仕事ができるため、IT業界ではリモートワークやハイブリッドワークの導入率が高く、長くキャリアを続けやすい環境があります。

柔軟な働き方のメリット

  1. 通勤時間の削減
    通勤のストレスや時間的制約から解放され、その時間を自己研鑽や家族との時間に充てられます
  2. 育児や家事との両立
    在宅勤務であれば、急な子どもの発熱などにも対応しやすくなります
  3. 自分のペースで働ける
    朝型・夜型など、自分の生産性が高い時間帯に合わせて仕事ができます
  4. 引っ越しの影響を受けにくい
    転居しても同じ仕事を続けられる可能性が高いです

特に女性にとって、結婚や出産などのライフイベントがあっても、キャリアを中断せずに継続できる環境は非常に価値があります。

女性エンジニアは高収入を目指せる

エンジニア職は、スキルと経験に応じて収入を伸ばしていける職種の一つです。厚生労働省のデータによると、男性エンジニアの平均年収が584万円、女性エンジニアが494万円となっています。

男女で約100万円の差がありますが、これは育休や産休の有無の違いや役職への就きやすさの差と考えられます。

しかし、エンジニアはスキルアップによって着実に年収を上げていけます。

女性エンジニアの昇給ポイント

  1. 専門性の高いスキル習得
    AI・機械学習、クラウド技術、セキュリティなど、需要の高い専門分野のスキルを身につけることで、年収500万円〜700万円を目指せます
  2. マネジメント職への昇進
    プロジェクトマネージャーなどのマネジメントポジションに就くことで、年収600万円以上も十分に視野に入ります
  3. フリーランスへの移行
    経験を積んだ後にフリーランスとして独立すれば、スキルと働き方次第で年収800万円以上も可能になります

在籍年数よりも実力次第で給与が上がりやすいのがエンジニア職の特徴です。積み重ねていくことで、男女間の収入格差も縮まっていくと考えられます。

参考:e-stat(政府統計の総合窓口)厚生労働省(賃金構造基本統計調査 )

キャリアを続けやすい

女性のキャリア形成において、結婚や出産をきっかけに仕事を辞めざるを得ないケースは依然として多い現状があります。

しかし、エンジニア職は、こうしたライフイベントを経ても継続しやすい職種の一つです。

働き方の柔軟性

  1. リモートワークの浸透
    前述の通り、在宅で仕事ができることで、育児との両立がしやすくなっています
  2. 時間の融通が利きやすい
    フレックスタイム制やコアタイムなしの完全フレックス制を採用するIT企業も増えています
  3. スキルの普遍性
    一度身につけたプログラミングスキルは、ブランクがあっても比較的維持しやすく、キャッチアップも可能です
  4. 復職支援制度の充実
    IT業界は人材不足もあり、育休後の復職支援や時短勤務制度が整っている企業が多いです

産休・育休後の復職がしやすい環境がIT業界で整いつつあり、人材需要の高まりから企業も女性エンジニアの復職を積極支援しています。

「ブランクあり歓迎」「復職支援あり」求人も増加し、出産・育児によるキャリア中断後も再びエンジニアとして働ける道が広がっています。

未経験でも需要の高さで就職しやすい市場環境

IT業界は慢性的人材不足で、先にも述べた通り2030年には最大約79万人不足すると予測されています。

そのため、未経験者採用に積極的な企業が増加しており、マイナビ転職では2025年4月現在「ITエンジニア/職種未経験OK」の検索で1059件もの求人があります。

未経験から入れる理由

  1. 教育体制の整備
    未経験者向けの研修プログラムを整える企業が増えています
  2. スキルよりも適性重視
    論理的思考力やコミュニケーション能力など、エンジニアに必要な適性を持っていれば採用する企業も多いです
  3. 女性エンジニア採用の意識向上
    ダイバーシティ推進の観点から、女性エンジニアの採用を積極的に行う企業が増えています
  4. 学習環境の充実
    プログラミングスクールやオンライン学習サービスなど、未経験者が学びやすい環境が整っています

また、入社後のキャリアパスも明確になってきている点も魅力です。

「未経験から入社→研修で基礎スキルを習得→OJTで実務経験を積む→専門分野に特化したエンジニアへ」といった具体的なステップを示す企業も増えています。

キャリアパスが明確だと未経験からでもエンジニアとしてのキャリアを描きやすくなりますね!

性別に関係なく実力で評価される公平な環境

従来の日本企業では、性別による役割分担や評価の違いが存在する場面も少なくありませんでした。

しかし、IT業界、特にエンジニア職においては、性別よりもスキルや成果で評価される傾向が強いです。

実力主義文化の理由

  1. 成果が可視化しやすい
    コードの品質やタスクの達成度など、客観的な指標で評価できる
  2. スキルの習熟度が明確
    特定の言語やツールをどの程度使いこなせるかが分かりやすい
  3. オープンソース文化の影響
    「誰が書いたか」より「どんなコードか」を重視する文化
  4. グローバルスタンダードの浸透
    海外のIT企業の影響で、多様性を重視する風土が広がりつつある

実際、「正当に自分の能力を評価してほしい」「男性と同じようにキャリアアップをしたい」という思いを持つ女性にとって、エンジニア職は適職と言えるでしょう。

5.未経験から女性エンジニアになるための5ステップ

5.未経験から女性エンジニアになるための5ステップ

エンジニアになりたいけれど、何から始めればいいのか分からない――そんな悩みを持つ女性は少なくありません。

特に未経験からのスタートは、情報収集から就職活動まで、一つひとつのステップを着実に進んでいく必要があります。

ここでは、未経験から女性エンジニアになるための具体的な5つのステップを解説します。順を追って実践することで、エンジニアへの転身を確実なものにしていきましょう。

ステップ1:自分に合うエンジニア分野を見極める

エンジニアというと一つの職種のように思われがちですが、実際には様々な種類があり、それぞれに必要なスキルや適性が異なります

まずは自分に合う分野を見つけることが、成功への第一歩です。

自分に合う分野を見極めるポイントを紹介します。

  1. 自分の興味・関心
    ユーザー体験を重視したいなら「フロントエンド」、データ分析が好きなら「データサイエンス」など、興味のある領域から選ぶと学習も続きやすいです。
  2. 自分の強み
    デザインセンスがあるなら「フロントエンド」、コミュニケーション能力が高いなら「SE」など、既存の強みを活かせる分野を選ぶと有利です。
  3. 市場の需要
    「フロントエンド」「バックエンド」などは求人が多く、未経験者も比較的参入しやすい傾向があります。
  4. 学習の難易度
    一般的に「フロントエンド」や「テストエンジニア」は、他の分野より入門ハードルが低いと言われています。

具体的な行動としては、各分野の業務内容やキャリアパスについてリサーチしたり、「ITキャリア診断」などのツールを活用したり、エンジニア向けの勉強会やイベントに参加して現役エンジニアの話を聞いたりすることがおすすめです。

ステップ2:必要なスキルを習得する

自分が目指すエンジニア分野が決まったら、次は必要なスキルを習得するステップです。分野によって学ぶべき内容は異なりますが、基本的なアプローチは共通しています。

【学習方法】

  1. プログラミングスクール
    対面やオンラインで体系的に学べる。講師に質問できる、仲間と一緒に学べるなどのメリットがある。ただし費用は5〜80万円程度と比較的高額。
  2. 職業訓練校
    公共の職業訓練なら無料または低料金で学べる。受講中に手当が出る場合もある。ただし、コース開始時期や定員に制限があり、市町村によって提供コースが異なる。
  3. 独学(オンライン学習サイト)
    ProgateUdemyドットインストールなど低コストで自分のペースで学べる。ただし、つまずいたときに質問できる相手がいないため、自己解決力が求められる。
  4. 未経験OKの企業に就職して学ぶ
    実務を通じて学べる。収入を得ながらスキルアップできるが、企業によって教育環境の質に差がある。

学習の効果をグンと上げるアドバイス

  • 毎日少しでも続けることを重視
  • 実際にコードを書く時間を多く取る
  • 分からないことはすぐに調べる習慣をつける
  • 小さなプロジェクトを完成させる経験を積む

学習期間の目安としては、最低でも3ヶ月、理想的には6ヶ月〜1年程度の継続的な学習が望ましいでしょう。

ただし、これは一般的な目安であり、学習時間や適性によって個人差があります。

ステップ3:採用に直結するポートフォリオの作成

エンジニア転職において、特に未経験者にとってポートフォリオ(成果物の集まり)は非常に重要です。

実務経験がなくても、自分で作ったものを通じてスキルや熱意をアピールできるからです。

【効果的なポートフォリオの作り方】

  1. 目的を明確にする
    目指す職種や企業に合わせたポートフォリオを作る。例えば、フロントエンドエンジニアを目指すなら、デザイン性の高いWebサイトやアプリを制作する。
  2. オリジナリティを出す
    単にチュートリアル通りに作ったものではなく、自分なりのアイデアや機能を追加する。例えば、趣味や前職の経験を活かしたWebサービスを作るなど。
  3. 完成度を高める
    見た目や使い勝手にこだわり、ユーザー視点を意識する。特に女性ならではの細やかな配慮や美的センスを活かすと良い。
  4. コードの品質にも注意する
    GitHubなどで公開し、コードの可読性や構造化にも気を配る。コメントを適切に入れるなど、他の人が読んでも理解しやすいコードを心がける。
  5. 制作過程や工夫点を説明できるようにする
    技術的な課題をどう解決したか、なぜその技術を選んだかなど、制作背景も整理しておく。

【具体的なポートフォリオ例】

  • フロントエンド
    レスポンシブ対応のオリジナルWebサイト、ToDoアプリ、カレンダーアプリなど
  • バックエンド
    簡易的なECサイト、予約システム、SNSクローンなど
  • フルスタック
    自分の趣味や興味を反映したWebサービス(料理レシピ管理、家計簿アプリなど)

ポートフォリオは1〜3個程度用意し、それぞれに異なる技術やアピールポイントを盛り込むと良いでしょう。

また、制作物だけでなく、技術ブログを書くことも自分の学習過程や理解度をアピールする有効な手段です。

ステップ4:女性の強みを活かした転職活動方法

いよいよ転職活動の段階です。ここでは、女性ならではの強みを活かしながら、未経験でもエンジニア職に挑戦する方法を紹介します。

【効果的な転職活動の進め方】

  1. 転職サイト・エージェントの活用
    「未経験可」「女性活躍中」などのキーワードで求人を探す。女性向けの転職エージェントも活用すると、女性が働きやすい企業の情報を得やすい。
  2. 女性エンジニアコミュニティへの参加
    Women Who Code」や「PyLadies」などの女性エンジニアコミュニティに参加して、情報収集や人脈形成を行う。
  3. インターンシップや短期契約の活用
    いきなり正社員を目指すのではなく、インターンや契約社員から始めて実務経験を積むのも一つの方法。

転職活動においては、技術力だけでなく「なぜエンジニアになりたいのか」という明確な動機や「どのようなエンジニアを目指すのか」というビジョンも重要です。

面接では自分の言葉で語れるように、事前に整理しておきましょう!

ステップ5:企業選びのポイント

エンジニアとして長く活躍していくためには、自分のライフスタイルに合った企業選びが不可欠です。

特に女性の場合、将来のライフイベント(結婚・出産・育児など)との両立も視野に入れた選択が重要になります。

【企業選びのチェックポイント】

  1. 働き方の柔軟性
    • リモートワークの有無と頻度(週何日可能か)
    • フレックスタイム制やコアタイムの有無
    • 時短勤務や時差出勤の制度
  2. 女性の活躍状況
    • 女性エンジニアの在籍人数や比率
    • 女性管理職の有無
    • 育休からの復職率や平均勤続年数
  3. 福利厚生・支援制度
    • 産休・育休制度の充実度
    • 子育て支援(保育所手当、病児保育サポートなど)
    • 介護休暇・看護休暇の制度
  4. 評価制度とキャリアパス
    • 成果ベースの公平な評価制度があるか
    • スキルアップのための研修制度や支援
    • 社内のキャリアパスが明確か(専門職/管理職の選択肢など)
  5. 企業文化と雰囲気
    • 残業頻度や休日出勤の有無
    • チームの多様性(年齢、性別、国籍など)
    • コミュニケーションスタイル(報告頻度、会議の多さなど)

「質問」ではなく、「将来的にどのようなエンジニアになりたいか」「ワークライフバランスを大切にしながら成長していきたい」など、自分のビジョンを伝える中で企業の制度や文化について尋ねるとよいでしょう。

6.未経験から女性エンジニアを目指す|3つの壁と乗り越え方

6.未経験から女性エンジニアを目指す|3つの壁と乗り越え方

未経験から女性エンジニアを目指す道には、技術的な課題だけでなく、心理的な不安や現実的な障壁など、様々な「壁」が存在します。

しかし、これらの壁は決して乗り越えられないものではありません。むしろ、正しい方法で対処すれば、自分自身の成長につながるステップになります。

ここでは、多くの女性が直面する5つの代表的な壁と、それを乗り越えるための具体的な方法を解説します。

「数学や理系が苦手」という不安の克服方法

数学や理系が苦手でもプログラミングは可能です。専門分野によっては数学が必要ですが、多くの分野は基本的な論理思考があれば十分活躍できます。

HTML/CSSやJavaScriptの基礎段階では数学的知識はほとんど不要です。学習は視覚的に分かりやすいHTML/CSSから始め、徐々に複雑な内容へ進むことをお勧めします。

実践を通じて学ぶことで心理的障壁を乗り越え、パズルやロジックゲームで論理的思考力を鍛えましょう。

男性中心の環境での不安

IT業界はまだ男性中心ですが、対処法はあります。就職・転職先は女性エンジニアの在籍状況や企業文化を事前調査し、女性エンジニアコミュニティに参加して同じ立場の仲間と繋がりましょう。

特別扱いには技術力でしっかり評価されるよう常にスキルアップを心がけ、経験豊富な女性の先輩をメンターとして見つけることでサポートを得られます。

女性視点からの意見提供やコミュニケーション能力などの強みを活かすことも大切です。

年齢に関する心配

エンジニア職は年齢よりもスキルや適性が重視されます。年齢を重ねることで得られる社会人としての基礎力や専門知識、問題解決能力は強みになります。

前職の経験を活かせる分野を選び、30代・40代からの転身成功事例を知ることで自信につなげましょう。

年齢に寛容な企業を選び、習得したスキルや意欲をポートフォリオで証明することが重要です。

「今始めれば数年後には経験者になる」という前向きな視点を持ちましょう。

7.未経験の女性エンジニア転職に関するよくある質問

7.未経験女性のエンジニア転職Q&A

未経験からエンジニアへの転職を考える女性の皆さんは、様々な疑問や不安を抱えていることでしょう。

ここでは、よくある質問とその回答をQ&A形式でまとめました。これから一歩を踏み出そうとしている方は、ぜひ参考にしてください。

前職の経験はまったく活かせないのでしょうか?

まったく活かせないということはありません。むしろ、多くの企業は「未経験だけどこれまでの経験を活かせる人材」を求めています。

  • 営業職・接客業の経験
    顧客のニーズを汲み取る力やコミュニケーション能力は、システム要件のヒアリングやチーム内の協業に活きます。特にSEやコンサルタント系のエンジニア職では強みになります。
  • 事務職・経理の経験
    正確性や緻密さはプログラミングにも求められる資質です。特にテストエンジニアやQAエンジニアの仕事との親和性が高いでしょう。
  • デザイン関連の経験
    デザインセンスはフロントエンドエンジニアやUI/UXエンジニアとして活かせます。
  • 企画・マーケティングの経験
    ユーザー視点での思考や市場分析の経験は、プロダクト開発において貴重な視点となります。
  • 教育関連の経験
    説明力や教える力は、技術文書の作成やチーム内での知識共有に役立ちます。

自己PRではどのような点をアピールすべきですか?

前職での具体的な成果や培ったスキルに加えて、以下のような点をアピールすると効果的です。

  • 問題解決能力
    前職での課題解決の具体例を挙げる
  • 学習意欲と自己啓発
    未経験ながらどのように学習に取り組んできたか
  • チームワーク
    協業の経験やコミュニケーション能力
  • 適応力
    新しい環境や技術に適応してきた経験
  • プロジェクト管理能力
    期限内に成果を出した経験

未経験者が最初に学ぶべき言語は何ですか?

A: 目指すエンジニア職種によって異なりますが、未経験者には以下の言語がおすすめです。

  • HTML/CSS
    Webページの基本構造とデザインを担当する言語。プログラミング言語ではありませんが、Web開発の基礎として最初に学ぶことが多いです。
  • JavaScript
    Webサイトに動きをつける言語。フロントエンド開発の中心的な言語であり、Node.jsを使えばバックエンド開発にも使用できます。
  • Python
    シンプルな文法で初心者にも学びやすく、AI・機械学習からWebアプリケーション開発まで幅広く活用できます。
  • Ruby
    読みやすい文法で初心者に優しく、特にRuby on Railsというフレームワークを使ったWebアプリケーション開発で人気があります。

8.未経験からの女性エンジニア転職成功例

8.未経験からの女性エンジニア転職成功例

Aさん(30歳)は、大手メーカーで一般事務職として5年間勤務していました。

日々の業務の中で、社内システムの不便さを感じることが多く、「もっと使いやすいシステムがあれば業務効率が上がるのに」と考えていました。

また、時間や場所に縛られない働き方を模索していたところ、友人のエンジニアからITスキルの汎用性と需要の高さを聞き、エンジニアへの転身を決意しました。

Aさんの転職が成功したポイントや事例を紹介します。

学習過程・独学で基礎を3ヶ月学習
侍エンジニアのコース6ヶ月
HTML/CSS、JavaScript、Reactを習得
・平日2時間、週末6時間の学習
・ポートフォリオ3作品を制作
転職活動・学習開始から9ヶ月後に転職活動開始
・未経験可の求人20社に応募し10社面接、3社から内定
・前職の経験(正確性・緻密さ)をアピール
・完成度の高いポートフォリオで実践スキルを証明
成功の秘訣・前職スキルを活かせる分野に焦点を当てた
・質の高いポートフォリオ制作に注力
・一時的な収入減も柔軟に受け入れた

9.未経験からでも女性エンジニア転職は可能

ここまで、未経験から女性がエンジニアになるための様々な情報やステップをご紹介してきました。

IT業界は日々進化し続け、そこで活躍する女性エンジニアの数も着実に増加しています。

エンジニアという選択肢は、スキルを身につければ未経験からでも挑戦できる、女性にとって大きな可能性を秘めた職業と言えるでしょう。

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